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名前空間の操作,その 3: PID 名前空間
先の 2 つの記事に続いて,これからは PID 名前空間を見ていく.PID 名前空間によって隔離されるグローバルリソースはプロセス ID 番号の空間である.これは,異なる PID 名前空間に属するプロセスは同じプロセス ID を持つことが可能になるという事である.PID 名前空間は,コンテナ内のプロセスは,同じプロセス ID を持ったまま,ホスト間を移動可能なコンテナの実装に使われる.
伝統的な Linux (や UNIX) システム上のプロセスと同様に,PID 名前空間内ではプロセス ID はユニークであり,PID 1 から始まり順に割り当てられる.さらに,伝統的な Linux システムと同じく,PID 1 (init プロセス) は特別である.これは名前空間内で作られる最初のプロセスであり,名前空間内での特定の管理タスクを実行する.